ブルーグラスの特徴
1.ブルーグラスの特徴
メタリックなボディと、青地にスポット模様が入る尾びれが特徴です。
1985年頃にシンガポール産ネオンタキシードとグラステールの交配によって作出されました。
尾びれの模様には複数のパターンがありますが、現在はスポット模様の個体が多くを占めています。
ブリード面の奥深さからグッピーの遺伝子を学ぶ入門品種としても最適な品種です。
3.ブルーグラスの遺伝的性質
ブルーグラスの青い発色は常染色体に位置するブラオ遺伝子の不完全優性によって表現されています。
ブラオ遺伝子はホモの状態で「レッド」、ヘテロ状態で「ブルー」、劣性ホモの状態で「ブラオ」となります。
ボディの黒い部分はヘテロモルファと呼ばれ、X染色体に存在します。また、常染色体にゼブリナスと呼ばれる遺伝子を持っており、これは尾筒部の模様を表現しています。
4.ブルーグラスの維持難度
維持難度:★★★☆☆
ブルーグラスは雌雄共にレッドとブラオに分離します。
レッドかブラオの一種のみとなってしまうとブルーグラスの維持が出来なくなってしまう為、選別は必須のグッピーです。
クオリティーの維持には注意点があるので、代表的なものを次項で紹介します。
4.1ボディの柄
ボディの発色には個体差があり、好みで選別が必要です。
例えば、個人的にヘテロモルファが強く表現されるのが好きな為、面積が少なかったり薄い個体は選別対象となります。
4.2尾柄
青系グッピーでの黄色い発色は非常に大きなマイナス要素となります。
尾びれの一部が黄色くなってしまう個体もいますが、尾の付け根の黄色い発色には注意が必要です。
スポット模様は細かく均等に入った個体が好ましいです。雌を選ぶ際は尾びれだけではなく背びれの柄にも気を付けましょう。
5.ブルーグラスの創作難度
創作難度:★★★★☆
ブルーグラスは品種として確立されているため、基本的には系統の違うブルーグラス同士でクオリティアップを図ります。
ブルーグラスは柄物の中では系統も多いですが、品種としての難易度は比較的高く、コンテストクラスの尾びれや柄を目指すのは容易ではありません。
海外から入ってくる系統は表現が安定しており維持は簡単ですが、ショースタンダートからは外れるものとなります。
6.ブルーグラスのバリエーション
ブルーグラスのバリエーションは流通こそ多くありませんが、様々な表現型が作出されリリースされています。
これらのヒレや体色が変化する遺伝子は主に常染色体に位置しており、Y染色体の遺伝子を用いているものも存在します。
次項ではバリエーションを一部紹介します。
6-1.RREAブルーグラス
RREAのブルーグラスは透き通ったボディに淡くなったブルの尾びれが美しい品種です。
意外にも流通量は少なく、尾柄を入れるのは簡単ではありません。
6-2.ブルーグラスリボン
ブルーグラスリボンは美しさに磨きがかかり、更に鑑賞価値が高い品種です。ブルーグラスは背びれが大きくなりやすく、背びれが伸長するリボンとの相性も悪くありません。
6-3.ブルーグラスハイドーサル
ブルーグラスは背びれが大きくなりやすく、海外から入ってきたハイドーサル系との相性は抜群です。
海外由来の系統は独特の色彩と非常に細かなドットが特徴であり、その影響を受けている国産系統も少なくありません。
6-4.フルメタルブルーグラス
7.ブルーグラスの入手難度
入手難度:★☆☆☆☆
ブルーグラスは国産グッピー屈指の流通量を誇り、全国どこでも入手が可能です。アクアショップで購入できますが、ブリードやコンテストを目指す方はグッピーコンテスト現地での直売や専門店を頼ると良いでしょう。
8.終わりに
この記事がブルーグラスの飼育やブリードを検討している方のお力になれたら幸いです。
本サイトでは管理人のブリード記録や写真などを掲載しています。今後も様々な品種を紹介していきますので、興味があったら是非また遊びに来てください。