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【完全版】グッピーの病気!実際の画像を用いて詳しく解説

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【完全版】グッピーの病気!実際の画像を用いて詳しく解説

グッピー観賞魚の中でも人気が高く、初心者でも飼育しやすい魚の一つです。

しかし、適切な飼育が出来ていないと病気にかかってしまうことがあります。

 

グッピーは特にビギナーの飼育者が多い事から、病気のトラブルも少なくありません。また、高い繁殖力から飼育数が増えがちな事も、トラブルの多い原因となっています。

 

病気にかかったグッピーは元気がなくなり、優雅なヒレがボロボロになってしまったりと、鑑賞性を損なってしまいます。

 

また、最悪の場合は死んでしまうこともあります。

特に感染症に罹っている場合は、他の魚にも感染を広げることがある為、早期の発見と対処が必要です。

 

これまで、病気などのトラブルでグッピーが全滅してしまい、飼育を辞めてしまう人を何人も見てきました。

実は私もグッピーを飼い始めた直後、全滅させてしまったことがあります。

 

その際は心が折れそうになりましたが、正しい飼育法や病気管理を経験から学び、健康に飼育できるようになりました。

現在ではブリーダーとして自分のショップやこのブログ、グッピー専用ハウスを管理しています。

 

グッピーはカジュアルに飼育を楽しむことも出来ますが、突き詰めれば非常に奥深い魚です。

グッピーの真の魅力を知らないまま飼育を辞めてしまうことは、残念なことだと思います。

 

本記事では、グッピーを健康に飼育できるように、グッピーがかかる病気の種類や症状、原因、治療法について詳しく解説します。

グッピーが感染する病気の種類

グッピーが感染する病気は多岐にわたります。

その中でも代表的な病気として、尾ぐされ病、ハリ病、白点病、腹水病、松かさ病、水カビ病が挙げられます。

これらのグッピーがかかる代表的な病気について、以下で詳しく解説します。

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尾ぐされ病については、こちらで更に詳しく解説しています。

 

 

尾ぐされ病

尾ぐされ病は、グッピーが最もかかりやすい病気で、尾びれが溶けるようになくなってしまう細菌感染症です。

カラムナリス菌と呼ばれる常在菌がグッピーの尾びれに感染することで発症し、尾びれを溶かしてしまいます。

 

また、カラムナリス菌は様々な部位に感染することから、まとめてカラムナリス病と呼ばれることもあります。

特にエラへ感染した際は高い致死性があり、危険な病気です。

 

改良品種であるグッピーは長く柔らかなヒレを持つため、特に尾びれへの感染リスクが高く、1番気を付けなければならない病気ともいえます。

 

同水槽にいる他のグッピーにも伝染してしまう事が多く、早期の発見と治療が重要な病気です。

尾ぐされ病の症状

尾ぐされ病の初期ではヒレが白く白濁し、尾びれの先端がささくれたような見た目になります。

 

その後、ヒレが充血などを伴いながら、少しずつ尾びれが溶けていきます。

放置していると尾びれの大半を失い、死に至ることもあります。

尾ぐされ病の原因

尾ぐされ病に感染する原因は主にストレスや水質の悪化です。

 

グッピーは水温や水質、環境の急変などによってストレスを感じ、体調を崩すことがあります。

 

体調を崩したグッピーヒレをたたんで、フラフラと泳ぎ元気がなくなります。

この状態のグッピーは病気への抵抗力が低下し、尾ぐされ病に感染するリスクが高くなります。

 

また、水質が悪化することでカラムナリス菌が繁殖し、尾ぐされ病にかかりやすくなります。

 

感染症のため、外部から尾ぐされ病の魚を持ち込む際も、感染の原因となっています。

尾ぐされ病の治療法

尾ぐされ病には塩水浴と薬浴の併用が効果的です。

塩水浴はグッピーの浸透圧調整を助ける働きがあります。

0.5%の塩水浴を行う事でグッピーの体力を温存させ、治癒能力を向上させます。

 

初期症状であれば塩水浴のみで治療できるケースもあります。

ただし、塩水浴のみで治療できる可能性は高くありません。

尾ぐされ病の原因はカラムナリス菌であるため、細菌感染症の薬を使う事が最も効果的です。

中でもグリーンfゴールド顆粒は細菌感染症全般に強い効能を示し、尾ぐされ病の治療には最もオススメできる薬です。

 

これらを併用することが、グッピーの病気治療では基本となります。

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尾ぐされ病については、こちらで更に詳しく解説しています。

 

 

ハリ病

稚魚が尾びれを尖らせた状態を総称して、ハリ病と呼びます。

ハリ病は産まれたばかりの稚魚が発症する特有の症状です。

 

ハリ病を発症する原因については様々な憶測がありますが、産まれて間もない場合は親からの垂直感染である事が多いです。

稚魚は体力がないため、すぐに力尽きてしまうことも多く、致死性の高い症状です。

ハリ病の症状

ハリ病を発症したばかりの稚魚は、尾びれの開きが悪くなり、ほぼ平行になります。

その後、1日程度で尾びれがハリのような形状へと変化していきます。

発症してからの進行が早く、体力のない稚魚ではより早期発見と早期治療が大事です。

ハリ病の原因

ハリ病の原因は水質悪化や栄養不足によるもの、と解説されている事が多いですが、実際これらが原因であることはあまりありません。

 

何故なら、ハリ病は基本的に産まれてすぐ発症するからです。

産まれて数日でハリ病になってしまう場合、殆どのケースではメス親に問題があります。

 

特に、産仔前のメス親が病気になっていたりすると、稚魚は高い確率で垂直感染を起こして産まれてきます。

 

また、一部の個体がハリ病になってしまう場合は、系統的に虚弱化が進んでいる可能性があります。

ハリ病の治療法

ハリ病は早期であれば、塩水浴で治療が可能です。

塩水浴は0.5%で行いましょう。

ただし、ハリ病を経験した稚魚は、治ったとしても成長障害などを引き起こすことがあります。

 

また、推奨される方法ではないものの、産まれてから暫くは塩水浴をしながら飼う事で発症リスクを下げることが出来ます。

この方法はあくまで一時凌ぎの誤魔化なので、ハリ病がでない環境を作ることが重要です。

 

ハリ病はビギナーを悩ませる天敵ですが、グッピーの飼育に慣れてくると、殆ど発症することがなくなります。

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ハリ病については、こちらで更に詳しく解説しています。

 

 

白点病

白点病はグッピーの体表やヒレに白い斑点が現れる病気です。

ウオノカイセンチュウという寄生虫によって引き起こされます。

 

白点病に感染したグッピーは、痒がるような仕草を見せ、水槽の底砂や障害物に体を擦り付けます。

 

致死性は高くないものの伝染する病気です。

白点病の症状

白点病の初期症状では体を擦り付ける仕草が見られます。

その後、体表に白点が表れ始め、どんどん増えていきます。

 

ウオノカイセンチュウが繁殖することで感染のリスクが高まり、放置していると水槽の魚に蔓延します。

 

また、致死性が低いからと放置すると元気がなくなり、食欲の低下にも繋がります。

重症化するとエラに干渉することがあり、最悪の場合は死に至ります。

白点病の原因

白点病の原因は主に水温の低下と、他所からの感染です。

ウオノカイセンチュウはグッピーの適水温である25~27℃よりも、若干の低水温を好みます。

 

特に冬場などは水温がどうしても低くなる傾向があり、感染リスクの上がる原因となっています。

グッピーは熱帯魚であるため、あまりにも水温が低いとストレスを感じ、抵抗力が落ちて余計に感染しやすくなります。

 

また、白点病はショップから持ち込まれる事の多い病気です。

国産グッピーは手間をかけて育てられているためか、白点病に感染している事は滅多にありませんが、他の安価な魚種を購入する際は気を付ける必要があります。

 

水槽の管理が行き届いていない店舗では、明らかに白点病の魚が販売されている事もありますので、購入の際はしっかり確認するようにしましょう。

白点病の治療法

白点病には水槽の加温が有効です。

高水温下ではウオノカイセンチュウが活動できなくなり、感染の悪化を防ぐことが出来ます。

意図的に水温を上げる方法としては、水槽用ヒーターの使用が挙げられます。

水温をコントロールできるサーモスタット付きの製品がオススメです。

また、0.7%の塩水浴を加温しながら行う事で、薬を使わず治すこともできます。

ただし、高濃度の塩水浴は濾過にもダメージを与えたり、グッピー以外の魚には耐えられない可能性もあります。

そんな場合は薬浴を行いましょう。

薬浴による治療を行う場合はメチレンブルーを使います。

白点病に効く代表的な薬で、魚毒性も低く安全な薬です。

 

加温や塩水浴と併用することで、より効果的に治療していくことが出来ます。

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白点病については、こちらで更に詳しく解説しています。

 

 

腹水病

腹水病は内臓が炎症を起こし、体内に水が溜まる病気です。

エロモナス菌の感染によって引き起こされます。

 

感染したグッピーはお腹が破裂しそうなほど膨らみ、非常に高い確率で死に至ります。

 

他の魚に感染する事は基本的になく、老化によって抵抗力の落ちたグッピーが感染しやすい病気です。

腹水病の症状

腹水病に感染したグッピーは消化能力が低下するため、正常な排泄ができません。

そのため、消化不良で糸状の細い糞をするようになります。

 

初期症状のグッピーでは妊娠と間違えられやすく、重症化しないと気づかれにくい病気でもあります。

 

重症化してくるとお腹がどんどん膨らみ、内圧から脱腸などを引き起こす事もあります。

腹水病の原因

腹水病の主な原因は水質悪化と抵抗力の低下によるものです。

水質が悪化するとエロモナス菌が増えて感染リスクが高まります。

 

また、ストレスにや老化によって抵抗力が落ちると、感染しやすくなります。

近親交配の繰り返しによる虚弱化にも注意が必要です。

腹水病の治療法

腹水病は非常に致死性の高い病気で、老齢のグッピーが感染した場合は殆ど回復の見込みがありません。

 

他の病気と同じように0.5%の塩水浴で体力を回復させながら、薬浴で治療していくことになります。

 

細菌感染症のため、グリーンfゴールド顆粒が効果的です。

ただし、内臓には薬が届きにくいので、薬浴を行っても治療できる可能性は低いです。

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腹水病については、こちらで更に詳しく解説しています。

 

 

松かさ病

松かさ病は全身の鱗が逆立ってしまう病気です。

腹水病と同じく、エロモナス菌の感染によって引き起こされます。

 

腹水病と併発することが多く、体に充血や赤班を伴うこともあります。

松かさ病の症状

松かさ病の初期症状では若干の鱗の逆立ちが見られます。

その後、腹部の膨張などを伴いながら、鱗が異常に逆立っていきます。

松かさ病の原因

松かさ病の原因は、腹水病と同じで水質の悪化や老化によるものです。

大半の場合は腹水病を伴うことから、高い確率で死に至ります。

松かさ病の治療法

腹水病と同じく、塩水浴と薬浴で治療を行います。

しかし、腹水病を伴っている多くのケースでは治療が困難です。

 

これらの病気全般に言える事ですが、水質管理によって感染を未然に防ぐことが重要です。

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松かさ病については、こちらで更に詳しく解説しています。

 

 

水カビ病

水カビ病はグッピーヒレや体に、白い綿のような水カビ病が付着する病気です。

水カビと呼ばれる真菌が、グッピーの外傷に付着することで発症します。

水カビ病の症状

水カビ病に感染すると、外傷を負っている部分に白くふわふわとした綿のようなものが付着します。

 

水カビ病自体には致死性がなく、適切な処置によって完治させられる病気です。

しかし、カラムナリス感染症などで弱ったグッピーに二次感染することが多く、元の原因によっては死に至る事があります。

 

水カビ病が他の魚に直接感染することはありません。

ただし、他に外傷を負っている個体がいると感染リスクが高まる可能性があります。

水カビ病の原因

水カビ病の原因は傷口への感染です。

外傷の原因には輸送によるスレ、グッピー同士の喧嘩や突き傷などです。

 

また、尾ぐされ病などのカラムナリス感染症によって、溶けたり壊死した部分へ発症することがあります。

水カビ病の治療法

カラムナリス感染症などから二次感染している場合と、物理的な外傷から感染している場合で治療法が変わります。

 

既に細菌感染症を引き起こしている場合は、グリーンfゴールド顆粒などの細菌感染症の薬を用いて、治療を行います。

この際に0.5%の塩水浴を行うと効果的です。

 

外傷による感染の場合は、隔離しての治療がおすすめです。

他の魚には感染のリスクがない為、水槽丸ごと薬浴を行う必要がないからです。

 

隔離することで他の魚に負担をかけなかったり、濾過機能を維持することが出来ます。

 

外傷によって水カビ病のみを発症している場合は、0.5%の塩水浴とメチレンブルーの薬浴によって回復を待ちます。

スレ傷が水カビ病を発症する前であれば、粘膜保護剤などの使用も効果的です。

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水カビ病については、こちらで更に詳しく解説しています。

グッピーが病気に罹らないためには

以上、グッピーの代表的な病気について解説させていただきました。

グッピーが病気にかかってしまったら、治療は必要です。

 

しかし、一番大事なことはグッピーが病気にかからない環境を作り上げることです。

どうすればグッピーの病気を未然に防げるのか、解説していきます。

 

 

飼育環境の安定化

グッピーが病気のかかる原因の多くはストレスによるものです。

狭い水槽で極力ストレスを与えない為には、環境の変化を最低限に抑える必要があります。

水温の安定化

グッピーは水質の悪化には強いものの、温度の急変によって強いストレスを感じてしまいます。

特に新しいグッピーの導入時には強いストレスがかかっている為、しっかり温度合わせを行うようにしましょう。

 

購入した際にパッキングされた袋を浮かべておくことで、簡単に温度合わせを行うことが出来ます。

また、夏場は水槽用ファン、冬場は水槽用ヒーターを使ってグッピーの適水温を保ちましょう。

水質の安定化

いくら水質の悪化に強いといえど、グッピーも魚である以上は、綺麗な水質で飼育した方が健康を保つことが出来ます。

定期的な水換えを行って、水槽を清潔に保つようにしましょう。

 

また、グッピーは糞などが分解されて出来る硝酸塩などには比較的強い魚です。

しかし、実はPHの低下にはそこまでの耐性はありません。

 

外国産グッピーは弱アルカリ性を好み、国産グッピーは弱酸性を好むと説明されている事もありますが、正しくは間違いです。

 

グッピーとして好ましいのは弱アルカリ性であり、酸性に傾いた環境はグッピーにとって良いとは言えません。

国産グッピーはあくまで、弱酸性に慣れているだけということです。

 

水が古くなることによってPHは少しずつ酸性に傾いていきます。

極端にPHが落ちると体調を崩したり、病気にかかる可能性が高くなってしまいます。

PHの低下を未然に防ぐ対策としては、牡蠣殻の使用が一般的です。

過密になりやすいグッピーのブリードでは、牡蠣殻は必須のアイテムとも言えます。

 

また、わざわざ酸性の環境で飼育するメリットはないので、ソイルよりも大磯砂の使用が好ましいです。

 

 

不用意に魚を混ぜない

これはグッピーに限ったことではないのですが、初心者が陥りやすいミスとして様々な所から魚を購入し、病気の魚を入れてしまう事があります。

 

魚を購入するときは、病気にかかってないか確認し、可能であればトリートメントをするようにしましょう。

 

トリートメントをする場合は簡素な環境を用意し、エサなども最小限にしながら様子を見ます。

これによって体調を崩したり、病気を発症したとしても、他の魚を守ることができます。

 

また、グッピーは他の系統と混泳させると体調を崩すことがあるため、品種・系統ごとに別々の水槽で飼育した方が安全です。

 

初心者さんがグッピーを全滅させてしまう原因の多くは過剰な数の飼育によるものです。

グッピーの飼育に慣れるまでは品種数を絞っていたほうが、スタートアップとしては上手くいきます。

大きい水槽でしっかりと底砂を敷く

グッピーのブリードには小型水槽が適しています。

また、私のようにベアタンクやそれに近い環境を好むブリーダーさんも少なくありません。

 

しかし、これは経験があるからこそ出来る技であると理解する必要があります。

グッピーの基本的な飼育が出来ない人が真似をしても、上手くはいきません。

 

小さい水槽は環境の変化が大きく、水も傷みやすいです。

特にベアタンク環境では適切なタイミングで水換えが出来ないと、一瞬で全滅を引き起こします。

グッピーの飼育を始めるのであれば、まずは底砂を数センチ敷いて、水量に余裕を持たせた飼育をするようにしましょう。

濾過器も外部フィルターや上部フィルター、底面フィルターなどの濾過力が高く、汚れを溜めるキャパシティが大きいものがおすすめです。

まとめ

今回はグッピーの病気について詳しく解説させていただきました。

グッピーも生き物である以上、病気を完全に避けることはできません。

 

しかし、早期発見と適切な治療が出来れば、グッピーを健康な状態に戻すことができます。

病気に対する知識を身につけ、適切な管理ができるようにしましょう。

 

稀に病気は一度もないと豪語する人もいますが、失敗から学ぶことが重要です。

グッピーの飼育においても、初めての飼育者は失敗を繰り返すことがありますが、それが良い飼育者になる為の学びの機会になります。

 

どんなプロでも多くの失敗を繰り返して技術を身に着けています。

失敗を積極的に受け止めて、改善に繋げていくことが大切です。

 

他にもグッピーに関する様々な記事を書いておりますので、良ければ是非読んでいってください。

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