今回はグッピーの寿命についてまとめます。
グッピーはライフサイクルが短い魚種ですが、大事に飼育してあげる事で長生きさせてあげる事が出来ますよ。
そこで本記事ではグッピーの寿命や長生きさせるコツについて詳しく解説していきます。
1.グッピーの寿命はどれくらい?
グッピーの寿命は1年~2年です。
メスの方が長寿な傾向にあり、飼育環境が良いと3年近く生きる事があります。
短命ですが生後3か月で性成熟し、早く繁殖を行うことで寿命の短さを補っています。
2.グッピーの月齢別ライフサイクル
次にグッピーのライフサイクルを月齢順に紹介します。
グッピーのサイズでの呼ばれ方は稚魚→幼魚→若魚→成魚とシフトします。
2.1稚魚期
生後1ヶ月までは稚魚と呼ばれます。
日々の給餌が大事で、今後の成長を大きく左右する期間です。
特に粉餌だけでは給餌量が不足しがちになっている場合が多く、栄養不足では免疫低下によって病気のリスク高まります。
立派な体躯に育てる為にも、ブラインシュリンプの給餌を強くおすすめします。
2.2幼魚期
生後1か月~生後2か月は幼魚と呼ばれる期間です。
親に食べられるリスクもなくなり、食欲旺盛で餌をねだるようになります。
徐々に人工飼料に切り替え、引き続き毎日の給餌を怠らないようにしましょう。
2.3若魚期
生後3か月~生後4か月は若魚と呼ばれます。
品種としての特徴を表し、性成熟して繁殖が可能です。
赤虫などの大きな飼料も食べれるようになり、更に速度を上げて大きくなっていきます。
この時期からは水を汚し始めるので水質管理にはいっそう注意しましょう。
ショップで売られているのは殆どがこのサイズです。
2.4成魚期
生後5月半~生後6か月は成魚と呼ばれる期間です。
尾びれなどが大きく伸び始め、ぐんぐんと頭角を現します。
個体の優劣も差が付き、繁殖に適した時期です。
2.5ピーク期
生後7か月~生後8か月はピークと呼ばれる一番グッピーが美しくなる時期です。
この頃から雄の繁殖能力が低下し始める為、繁殖を済ませたいところです。
2.6老魚期
グッピーの旬は短く、生後9か月以降は老魚と呼ばれる時期です。
雄は月齢を重ねるほど尾びれが欠け始めたり、泳ぎも弱弱しくなっていきます。
また、雌を追いかける頻度や粘り強さもなくなり、繁殖が難しくなっていきます。
一方、雌は晩成傾向にあり尾びれが伸びてきたり、飼育技術によっては更に体も大きくなります。産仔数も増えますので、若魚雄×老魚雌の交配は鉄板です。
これ以降は老衰の一途を辿りますが、老化現象や老衰が訪れる時期は系統の頑丈さや飼育技術に依存します。
3.グッピーの老化現象
グッピーの老化現象について紹介します。
以下の現象が起こったからといって直ぐに死ぬわけではないのでご安心を。
基本的には月齢からも老化が予測できますが、購入魚などで分からない場合など一種の指針にしてください。
3.1尾びれの欠損
雄に顕著な現象ですが、老化に伴い尾びれの欠損が起こります。
欠損度は月齢や個体によって異なります。
例えば画像の個体は生後15か月を超えて、顕著な例なので分かりやすいかと思います。
ちなみに先ほど老魚期として掲載した個体と一緒に生まれました。
どちらも極端な例ですが、個体差が伝わったでしょうか?
画像個体は生後30か月、寿命直前の雌の尾びれです。
雌では長寿でない限り、この現象は滅多に起こりません。
尾びれの欠損はいずれ避けられない事ですが、水質管理を徹底することで長持ちさせることは出来ます。これには安定した水質と濾過が必須です。
水量の多い水槽での飼育&底面フィルターによって、簡単にこれらの条件を満たすことが可能です。
3.2腰が落ちる
こちらは雌に顕著な現象ですが、尾筒部がへの字に湾曲します。
産仔後を重ねるにつれて起こりやすい現象です。
雄にも起こりえる現象で、これには尾筒の太さが強く影響します。
特に餌が足りなくて線が細い個体は尾びれを支えきれなくなって曲がってしまいます。
尾筒の太さには育成期の給餌が重要なので、やはりブラインシュリンプは絶対に欠かせないと思います。
3.3目が濁る
これは極端に寿命が長い個体に起こる現象です。
目の病気であるポップアイとは違い、所謂白内障で水晶体が濁っているのではないかと思います。
4.グッピーの寿命が近い兆候
グッピーの寿命が近づいてくると様々なサインがあります。
突然死したとならないよう、死期を察することが出来る兆候を紹介します。
4.1立ち泳ぎ
立ち泳ぎには原因がいくつかありますが、寿命間近に見られる立ち泳ぎは弱弱しく死期も近いです。
頭を振って体全体で遊泳姿勢を行う姿勢になります。
4.2沈んだまま
グッピーが沈んだままの場合はコンディションが良くありません。
老魚が沈んだままになってしまうと、直ぐに死ぬことは滅多にありませんが日に日に衰弱して死んでしまうケースが多いです。
4.3体色が薄くなる
体色が薄くなってきた場合はかなり死期が近づいています。
グッピーから逸れますが、コリドラスなどでは典型的な死相ですね。
体が白っぽく濁り始めると末期症状です。
4.4痩せる
餌を与えていても少しずつ痩せていきます。
雌では産仔後にお腹がべっこりとしてしまう事もあります。
5.グッピーの寿命に影響する要因と長生きさせるコツ
お次はグッピーの寿命に関わる要素を紹介します。
以下の要素は寿命の長さに密接に関わっています。
5.1水温
水温は寿命に一番大きく影響していると感じています。
高水温では短命になり、低水温では長寿な傾向にあります。
これには代謝などが影響しているので、魚が年を取ってきたら高水温下での飼育は控えるべきです。
特に夏場の高水温には要注意で水槽用のファンを使い冷却を行ってください。
エアコンなどの一括管理あっても水温計を一個は用意して、把握しておくのが良いでしょう。
ラックなどに水槽を置いている場合は格段に一つずつ置いておくことでより徹底した水温管理が可能になります。
特に高低差による水温差というのは想像以上にありますので要注意です。
5.2餌の量
成魚以降に餌をドカ食いさせると顕著に早死にします。
給餌量のコントロールは勿論、高タンパク高脂質な餌からヘルシーな餌へと切り替えてあげることで、より長生きさせてあげることが出来ますので植物質の低カロリーな餌をおすすめします。
グッピーは雑食性ですのでクロレラやスピルリナといったものを与えることも出来ますよ。
5.3系統の活力
これは飼育ではコントロールの出来ない要素です。
近親交配が続くと短命化などが起こりますので、あまりにも寿命が短かったり、ピークが早すぎる場合は血の入れ替えをおすすめします。
しっかりと系統立ててブリードする上では遺伝子について理解する必要がありますが、一般的な飼育であれば同品種を他所から導入して交配させるだけでも充分です。
血縁関係が遠い程、雑種強勢の恩恵を受けられますので、元の購入元とは違う場所から導入するのがベターと思います。
例:近くのショップ産×通販など(問屋が同じ場合もあるのでご注意)
6.まとめ
今回はグッピーの寿命関係についてまとめました。
グッピーも生き物ですので、どんなに飼育が上手くてもいずれは亡くなります。
例えピークの様に綺麗で元気な姿ではなくなっても、飼育者として責任をもって飼育してあげてください。
また、累代出来るのがグッピーの魅力でもありますので、次世代へと繋いで育てることで再び綺麗な姿を見ることができます!
当サイトではグッピーのブリード経験を活かして様々なグッピーの記事を執筆しています。興味のある方は見ていただけると幸いです。