グッピーコンテスト優勝を目指す男の飼育日記

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【餌】ライズの栄養成分と成長効果について

【餌】ライズの栄養成分と実際の効果について

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飼料紹介第二弾、今回は日清丸紅飼料から発売されている「ライズ」について紹介します。

本来ライズはアユ用として用いられている水産飼料です。

熱帯魚用としては頻繁に聞かないものの、メダカ飼育用ではポピュラーな飼料になっています。

今回は4kg程使用した経験も踏まえ、カタログスペックから実際の使用感について触れると共に、同社の飼料である「おとひめ」と比較します。

※本記事で記載しているカタログスペックはライズ3号のデータを参考にしています。

1.ライズの栄養成分

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ライズの栄養成分は粗蛋白50%粗脂肪6%、粗繊維3.5%、粗灰分18.0%カルシウム2.3%、リン1.5%となっています。

全体的にバランスの取れた数値です。

海水魚用の水産飼料はハイカロリーな銘柄が多いですが、冷水性であるアユ用飼料などは比較的ローカロリーな傾向にあります。

 

タンパク質50%粗脂肪6%は決して高い数値ではありませんが、稚~老魚まで使用可能な汎用性に優れた成分割合です。

 

粗繊維3.5%、粗灰分18%、リン1.5%は若干高い数値の為、ミネラル材などの添加などは不必要であると考えます。

 

カルシウム2.0%は水産飼料の中では比較的高い部類ですが、観賞魚用飼料としては低めです。

2.ライズの原材料について

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ライズの動物質性飼料の割合は、86%と非常に高い数値となっており、嗜好性に優れます。

オキアミミールによる色揚げ効果が期待されていますが、オキアミミール自体は飼料のベースとしてメジャーなものです。

その為、あくまで他の飼料よりは期待できる程度に考えた方が良いでしょう。

(色揚げ効果は、ある・ない(1か0)と認識されがち)

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ライズの原材料は比較的シンプルです。

秀でた副次的効果こそないものの、純粋な動物質性原料により増体効果に優れた飼料だと思います。

水産飼料の価格は購入量によって上下しますが、ライズ3号の1キロ当たりの単価は2000~3000円程度です。
水産飼料はコスパに優れていますが、この飼料は日清丸紅飼料銘柄の中でも指折りです。

おとひめと同じく、ライズは小分け品が出回っています。コスパは勿論のこと、飼料としての出来も非常に優れているのでライトユーザーの方も試用する価値はあります。

3.ライズのサイズ

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ラインナップはおとひめと互換性があり、ライズ3号がおとひめB2に相当します。

グッピーに使いやすいのは3号のサイズです。

私の持論では大きいサイズの人工飼料は不要です。顆粒サイズが大きい程沈みやすくなりますし、グッピーの口は小さくサイズを選びます。

だからといって、あまりに小さいと水を不必要に汚す為、多くのサイズが食べれる3号をベースに、好みや用途に合わせて他のサイズを検討してみても良いでしょう。

幼魚まではブラインシュリンプをメインに与えるのがベターですが、初期段階で2号に切り替える育成も可能だと思います。

しかし、立派な魚体を目指すのであれば、最低限幼魚までブラインシュリンプをおすすめします。

4.ライズの使用感について

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紹介する使用感はライズ3号のものです。

ライズの臭いは強烈なエビ臭ですが、よりワイルドな匂いがします。

嗜好性については申し分なし、人工飼料の中では最高レベルに位置すると思います。

適当に給餌しても腹パンまで食べてくれます。

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水産飼料は何かと尖った性能をしがちですが、この餌の特徴は幼魚~成魚まで育てられるバランスの良さにあると思っています。

水産飼料の給餌量を極端に多くしていると魚が良くない肥え方をしがちですが、ライズは脂肪分が抑えられている為、肥満を拗らせることなく育成を行うことが出来ます。

 

また、低カロリーの水産飼料は主に淡水魚用の銘柄です。しかし、その多くが嗜好性に欠けています。

全ての飼料を含めても、これほどの嗜好性を持っているものは殆どなく、唯一無二といっても良いでしょう。

 

これ一つでも育てられますが、幼魚~若魚に対してはハイカロリー飼料を与えた方がバルク効果が期待できます。その為、育成面を重視する方には成魚からの仕上げとして使用していく事を推奨します。

 

私が提案するプランでは幼魚までブラインシュリンプ、若魚からはおとひめB2、そして成魚からライズ3号をベースに与えていくのがおすすめです。

難しいことを考えなくともコスパ良く、魚のポテンシャルを引き出していけると思います。

給餌する際の使用感に関しては、おとひめと同等に思います。

5.個人的評価とおすすめ度

主観ではありますが、ライズの評価をまとめます。

5.1おすすめ度(5段階評価)

嗜好性:★★★★★

栄養価:★★★★☆

水の汚れにくさ:★★☆☆☆

粒の柔らかさ:★★★★☆

浮上性:★★☆☆☆ 

おすすめ度:★★★★★

5.2特筆

・非常に高い嗜好性

・汎用性(栄養価のバランス)〇

コスパ

5.3おすすめ添加物

ライズは嗜好性が高い為、嗜好性を向上させる添加物は不要と考えます。

特に大きな弱点もなく、栄養素を補うビタミン剤やカルシウム剤、色揚げ用のアスタキサンチンなど、好みに合わせて自由にカスタムしてみると良いかと思います。

何も添加せずとも問題なく使用できる完成度の高い飼料です。

水産用のサプリメントは中々コアな方でないと購入が難しいですが、ベンリーパックさんからこんなものが出ています。

通販だと楽天市場にしかありませんでしたが、店頭販売も見かけた事があるので興味のある方は探してみてください

6.まとめ

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第二弾は観賞魚用に使用されている水産飼料No.1のおとひめを分析しました。

ライズは水産飼料の中では癖がなく、一番おすすめ出来る銘柄です。

使用感は水産飼料をそのままに、観賞魚用向けな栄養価をしているので、興味のある方は是非試してみてください。

次回の予定はおとひめの栄養価を遥かに上回るあの飼料を紹介します。