グッピーコンテスト優勝を目指す男の飼育日記

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【テトラブラインシュリンプエッグス】産地や孵化率を検証しながらガチレビューします

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テトラのブラインシュリンプエッグがリニューアルしていた件

皆さんはブラインシュリンプ使ってますか?

市販のブラインシュリンプと言えば、テトラとニチドウが王道ですね。

 

先日ホームセンターを徘徊していたら、テトラのブラインシュリンプエッグがパッケージ変更されている事に気づきました。

旧パッケージはお世辞にも良いと言えないレベルでしたが、リニューアルで改善されているかもしれないと思い、試してみる事にしましたよ!

パッケージと中身をチェック!

旧パッケージはエンゼルフィッシュグッピーでしたが、新パッケージを飾るのはグッピー、プラティ、メダカですね。
ブラインシュリンプを与える定番魚種といったところでしょうか。

この時点で良いなと思ったのは旧パケの”cc”表記から”g”表記が追加されたこと。

以前は20㏄表記しかなく、「中々姑息なことしてんな?w」と思っていたんですよね。

 

これに関しては、ここからの説明を是非読んで欲しいです。

テトラのブラインシュリンプエッグは20cc表記となっていますが、新パケ通り実際の内容量は"10g"です。

ブラインシュリンプエッグの比重は0.6くらいのはずなので実際は12グラムくらいかな。

一方、ニチドウのブラインシュリンプエッグは20g表記。

テトラのブラインシュリンプエッグは20cc(約10g)なので、倍近い内容量の差があることになりますね。

 

テトラの20ccとニチドウの20g、こんなんパッケージの内容量を凝視しないと気づかないじゃないですか。

で、単純な小売価格としてはテトラの方が安いんですよ。

結果、多くの方が思い込みでテトラのブラインシュリンプエッグを買ってしまうという流れなワケ。

 

今回のパッケージ変更によってその内容量表示が改善されたことが、まず印象良いと感じました。

前置きの段階で長くなってしまいすみません。

中身は以前と同じですね。
やたら長いアルミパックは替えて欲しかったかな^^;

これは多くの方が不満に感じるであろう点なので良くないです。

説明書も一応ペタリ。

孵化器に関してはハッチャーを使えば問題ないです。
個人的に皿式は沸かせる量が少なすぎるので、最低でも何らかの孵化器は使いたい所ですね。

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孵化器にお金掛けたくない&手間をかけてより便利なものを!という方は私の自作孵化器を参考に作ってみてください。

テトラブラインシュリンプエッグスの産地

テトラのブラインシュリンプエッグスはUSA産です。

 

マジか!旧パッケージもUSAでしたっけ?

私の記憶が正しければ、旧パケでは産地表記はなかったような…。

 

そもそも旧パケを使ったのは5年以上前ですが、孵化率が70%くらいしかなく「こりゃ実用性ねぇわ」と思った気がします。

ニチドウのブラインシュリンプエッグはその時からUSAのソルトレイク産でしたね。

 

今回は明確に米国表記がされているので、孵化率も改善されているかも!!!

これは期待が高まりますね。

ブラインシュリンプは缶で買うのがベストですが、ライトユーザーの方はこういった小分け品を買うしかないので、普及品の品質が上がるのは良い事ですよ。

とはいえ、ここ最近は品質の良い小分け品を販売する業者も増えてきました。

イレギュラーとはいえ、今後はこういったノーブランド品とも競合するのかもしれませんね。

とりあえず中身を全部出してみました。

私はグッピーの水槽を120本稼働させているので、このくらいの量なら一回で使ってしまいます。

なんなら足りないくらい^^;

これは…USAブラインシュリンプエッグで間違いないぞ!!!

 

…とはなりませんが、低品質な中国産ブラインシュリンプエッグに見られる甘ったるい香りはしませんね。

ほのかに潮の匂いがする、ごくごく普通のブラインシュリンプエッグです。

 

湿気てはいませんが、脱酸素剤がないのはちょっとマイナスポイント。

開封してからの孵化率低下に関わりますからね。

ちなみに余ったブラインエッグは必ず冷蔵庫で保管しましょう。

常温で放置するとグングン孵化率が下がっていきますよ。

私は熱帯魚ハウスにこういった正方形の冷蔵庫を置いて、ブラインシュリンプエッグを保管しています。
沸かしたブラインシュリンプや飲み物を保管できますし、熱帯魚部屋に置いても嵩張らないので便利です。
 
熱帯魚を見ながら、キンキンに冷やした飲み物で一杯。
これがまぁ~良いんですよ。
また話が逸れました(´・_・`)
 
皆さんが気になるのは孵化率などの実用性だと思いますので、さっそく検証していきますよっと。

テトラブラインシュリンプエッグスの孵化率を検証

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↑先の自作孵化器を用いて、孵化率を検証していきます。

ふむふむ…。

メーカーの推奨環境としては、塩分2%で水温28度、24時間っと…。

申し訳ないけど、これ1つも守れないっすよ(´・_・`)

ブラインシュリンプヘビーユーザーとして沸かし方には拘りがあります。

ちなみにブラインシュリンプの孵化に使っているのはこちらの塩。
かれこれ数年間はこれを使っていますが、なんの問題もございませんですね。安いし…。

今回検証として、塩分1.5%、2%、2.5%の3種類で比較していきます。

全部入れちゃいました。
3等分なので、それぞれ3.3g入れたことになります。
ブラインシュリンプエッグの割合としては過密と言わざるを得ません。
 
この孵化器は1つ800ミリリットル。
メーカー推奨値が1リットルに1グラムなので、本来は0.8gしか入れてはいけないらしいですね。
 
4倍も入れちゃったよ(´・_・`)
 
でも問題ないですよね。
実際に缶のブラインシュリンプをこの密度で沸かしても、開封したてなら100%近く孵化しますから。
これで上手く湧いてくれれば、確かな品質と言って良いと思います。

検証結果

24℃で48時間経ちました。

メーカー推奨値は28℃で24時間…。

 

しかし、経験上こちらの方が上手く湧きます。

水温が低い分湧く時間は遅くなりますが、孵化率にムラが出ませんし、高水温のように回収が少し遅くなったから溶けるといった事もないです。

 

「産まれたブラインシュリンプが自身の栄養を吸収してしまうのでは」という意見もあるかとは思いますが、それは大丈夫です。

何故なら水温が低いと孵化時間が遅くなりますし、ブラインシュリンプ代謝が落ちて成長速度が低下するから。

それでは早速、孵化したブラインシュリンプを回収していきます。

照らした感じでは未孵化卵が気になるものの、ある程度は孵化してくれたようです。

これはとりあえず一安心かな。本題は何%孵化したかということ。

塩分濃度別に結果をまとめていきます。

塩分1.5%の孵化率

さっそく抽出作業。

流石に未孵化卵が気になるものの、市販品としてはこれでも充分な孵化率なんじゃないかなと感じました。

完全に分離してみるとこんな感じ。

目測にはなりますが、孵化率80%といったところでしょうか。

塩分濃度がメーカー推奨値を守ってないとは言え、これでも実用性は全然ありますね。

塩分2.0%の孵化率

お次は塩分濃度2.0%での孵化率。

照らしてみた感じは1.5%の孵化率と殆ど変わらないですね。

んー、一緒かなw

こちらも同じく孵化率80%とします。

普段使用しているブラインシュリンプエッグが孵化率90%以上なので、明らかに未孵化卵が多いというか、分離作業に時間が掛かります。

そもそもの話、単純な孵化率のみで考えるならば、最近はソルトレイクよりも中国産に分があるかなぁって感じ。

 

例えばこちらの中国産ブラインシュリンプエッグは公表値が95%となっていますよね。

これは大陸補正で盛られているわけでもなく、事実。

 

ただし、大卵と呼ばれるブラインシュリンプ幼生が大きいサイズなので、一部魚種には適していません。

逆にグッピーの場合は卵胎生で稚魚が大きいので、これでも全然良いですね。

 

メダカの針子とかコリドラスの稚魚とかにはソルトレイク産の方が適しています。

で、ソルトレイク産よりも小さいのがベトナム産。

孵化率も最高峰で、稚魚が小さい魚種には一番良いですが、とにかく高いです…。

少なくともグッピーには不要ですよ(´・_・`)

この辺もいつかまとめたいと思っています。

塩分2.5%の孵化率

最後に塩分濃度2.5%での孵化率!

これは!?明らかに未孵化卵の数が少ないですよ。

中々良いんじゃないか!?

少なく見積もっても孵化率90%はありますね。

下手したら92~93%くらいあるかも…缶の孵化率と体感同等クラスです。

 

今回の結果では、塩分濃度高めで良いパフォーマンスが得られた、という事になりますね。

ただし私の孵化環境が、低水温&長時間なので、それらに影響されている可能性もあります。参考程度に。

テトラブラインシュリンプのレビュー

最後に実際に使ってみた感想をまとめます。

これまで市販のブラインシュリンプは”テトラ”と”ニチドウ”の2択でしたが、正直ニチドウの圧勝だなと思っていました。

 

何故なら、旧パケのテトラブラインシュリンプエッグスの孵化率があまりにも悪かったから。

しかし、新パケを試してみて考えを改めました。

 

これ、全然あり!(´・ω・`)

 

以下に要点をまとめていきますね。

良い所

・パッケージ表記が親切に変更

・孵化率が実用レベルに改善

・少量にも関わらずコスパも良い

・説明書が親切

パッケージ表記が親切に変更

上記に関しては、何か優れているという訳ではなく、単純に印象的な問題。

殆どの方は気にも留めないと思うので、個人的に印象良いなと感じただけです。

孵化率が実用レベルに改善

やはり、産地がUSAになったことが大きいのではないかと思います。

孵化率が70%→最高で90%と改善され、実用性が大幅に上がりました。

 

ただし、こういったブラインシュリンプエッグは常温管理されているので、製造から時間が経つにつれて孵化率は落ちていきます。

今回孵化率が良かったのは、リニューアル直後で製造から日が浅いという部分も大きいのかも。

 

箱の下側に消費期限が書いてあるので、期限が近い製品は買わない方が良いかもですね。

小さい熱帯魚店なんかで買うと、結構ギリギリだったり^^;

売店を応援したい気持ちもありますが、やはり回転の速い通販の方が製造から日が浅いことが多いです。
まぁこれは、テトラのブラインシュリンプエッグに限ったことではないですけどね。
少量にも関わらずコスパも良い

缶などに比べるとコスパが良いわけではありませんが、20ccという少量が安価で買えることがメリットかなと。

飼育規模が小さい方が大量に買っても持て余すだけですからね。

 

水槽が5本以下の飼育規模であるならば、これで当分持つので充分だと思います。

ブラインシュリンプエッグは開封から孵化率が低下していくので、こまめに買い足していった方がパフォーマンスは保てます。

説明書が親切

一応説明書を再掲しておきますが、ブラインシュリンプの使用が初めてな人にはありがたい点。

この記事を読んでいる人は”調べる力”を持っているとは思いますが、年配の方とかには親切だよね。

悪い所

脱酸素剤が入っていない

アルミパックが無駄に長い

新パケの流通が安定していない

脱酸素剤が入っていない

正直これは気になる点。

しかし、内容量が20ccしかないので、「そもそも長期保管する量が入ってないから脱酸素剤は不要だよね」という事でしょうか。

 

脱酸素剤を入れないことによって製造コストを維持しているのであれば、一概に責められない部分ではあります。

大容量の製品に脱酸素剤が入ってなかったら、流石にオイオイってなりますけどね。

アルミパックが無駄に長い

これは普通に使いずらいので、改善してほしかった。

ニチドウのブラインシュリンプも今度レビューしようと思いますが、あちらはスプーンが入っているので、まだ取り出しやすいんですよ。

 

テトラはアルミパックが長い上にスプーンも入ってないので、ちょっと取り出しづらいかなぁ…。

ブラインシュリンプエッグは缶やアルミパックで保存するのがベストなので、他のチャック袋などに移すのもオススメできません。

 

ふりかけの容量で使うか、使い切った飼料などのアルミ袋に移した方が使いやすいですね。

新パケの流通が安定していない

まだ旧パケ製品が販売されている所もちょこちょこ見かけます。

旧パケの在庫を捌けないとメーカーも生産できないので、これは仕方ないかな。

これに関しては時が経てば解決してくれると思います。

こんな人にオススメ!

必要量が少ない人(水槽数5~10本以下)

ブラインシュリンプエッグを始めて使う人

 

最少量の製品なので、ビギナーや飼育規模の小さい人にオススメ。

容量のわりにコスパも悪くないですし、孵化率も実用面では充分です。

 

初心者にありがちな失敗が、ノーブランドのブラインシュリンプエッグを購入して全く孵化しないというパターン。

実は私も1回失敗経験あります^^;

 

メーカー品ゆえにある程度の品質が保証されているので、孵化しないリスクもなくて良いのではなかろうか。

今回の検証では塩分濃度高めで、缶タイプと変わらない孵化率であることが確認できましたからね。

まとめ

さくっとブラインシュリンプエッグのレビューをするつもりが、どういうわけか気合が入りすぎてしまいました。

ここまでを総括すると、素直に良いなと感じましたね。

市販品のブラインシュリンプエッグは少量で沸かすのが面倒くさかったり、孵化率が悪くて、結局は殻無しブラインシュリンプに落ち着いたという人も多いのかもしれません。

 

確かに殻無しブラインシュリンプでも栄養価は変わりませんし、沸かす手間がないので便利です。

しかし、活きブラインシュリンプの嗜好性は正直レベルが違いますので、沸かしたことがない方も是非一度挑戦してほしいですね。

旧パケのように全然孵化しなくてガックリという事もないと思いますよ。

 

次回はライバル製品であるニチドウのブラインシュリンプエッグをレビューしたいと思います。

比較検証してどちらに軍配があがるのか、楽しみですね。

次回の記事執筆までしばらくお待ちください。